変化の原理―問題の形成と解決 (りぶらりあ選書)価格: 2,625円 レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 システム論は、愚にもつかない(腹もふくれない)抽象理論ではなく、今日から役に立つ抽象理論なのである。 一見「解決策」に見える努力が、かえって問題を維持させたり、悪化させたりすることを我々は知っている。問題は、ループしている、悪循環を形成している。ほとんどどうしようもなく見える事態が、実はシステムとして捉えることで、ちょっとした介入で、ループ自らが問題を解いていってくれることがあるのだ。あと、メタファーで考えるのも、脳内のインタラクションから、家族や組織、社会制度まで一環して、変化やメンテナンスを考える基盤をシステム論は提供してくれる。 この書は心理療法にシステムの概念を結実化させ |
コペルニクス的宇宙の生成〈1〉 (叢書・ウニベルシタス)価格: 4,620円 レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 巨人ブルーメンベルクの主著の一つで、 コペルニクスの発見(コペルニクス以前からも指摘されていたが、それの象徴的な意味で)が西洋思想にどのように受け入れられていき、そしてその影響を辿ったものである。 その第1部の翻訳である本書は、ギリシア人の宇宙観からグノーシス主義、キリスト教、ルネサンス期、カント、ドイツ観念論、ロマン主義(シュレーゲルを中心に)のそれぞれの宇宙観が丹念に描き出されている。 ギリシア人は宇宙に崇高さと異質さを見、グノーシス主義の宇宙(天)は神と人間との恐ろしいほど大きな隔たりであったため、悪魔的なものと認識されていて、(エピクロス、ルクレティウスなども宇宙は思い |
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ベルクソンの哲学 (叢書・ウニベルシタス)価格: 2,100円 レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 この著書の全体的な目的は、ベルクソンにおける「持続」、「記憶」、「エラン=ヴィタル」という三つの概念が互いにどのような関係にあり、どのように作用しあい、それらがベルクソンの哲学をどのように構成しているのかを描き出すことである。そして、ベルクソンの純粋持続を単なる自己の内的な持続から区別し、記憶−記憶内容としての過去と、集約としての記憶−収縮という二つの側面が共存する潜在性であると強調したことは、ドゥルーズのベルクソン解釈における最も優れている点のひとつである。さらに、この潜在性としての「純粋持続」が、ドゥルーズ自身の思考体系を理解するためのきわめて重要な要素であることは言うまでもない。 |
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